外壁の種類
外壁の種類と塗替え時期の目安
窯業系サイディング
近年、新築住宅の6割以上が窯業系サイディングといわれる程最も多くの建物に見られる外壁材です。豊富なデザイン性や防火性、工事の短縮などの面で優れています。
塗替え目安のサイン
- 外壁を手でこすると白い粉が付く
この現象は、塗膜の経年劣化の一つでチョーキングといわれます。塗料の樹脂が劣化し、顔料分が表面に残ったものです。 - 目地(シーリング)がひび割れている
新築時に、ウレタン系が多く使用されている場合は上から未塗装の為、紫外線による劣化で弾力性が失われ、ワレなど剥れてボロボロになることがあります。
- 旧塗膜の割れ、浮き
元々の塗膜が割れてきた場合は赤信号のサインですのでこのような症状が出る前に塗替えるのが望ましい。
ALC壁
軽量気泡コンクリートともいわれ、多くの気泡空間を持つ構造で外壁材として使用されます。塗装の際、気泡による巣穴が問題でいかに連続した塗膜構成か出来るかが、ポイントとなりますが、プレキャストコンクリート造に比べ軽量で射体に優しい建材です。
塗替え目安のサイン
- 外壁を手でこすると白い粉が付く
この現象は、塗膜の経年劣化の一つでチョーキングといわれます。塗料の樹脂が劣化し、顔料分が表面に残ったものです。 - 目地(シーリング)がひび割れている
建築時、大半は上塗り材で塗装されていることが多く、塗膜によって保護されているので、紫外線の影響を直接受ける建物に比べ劣化速度は遅く、10年以上経っても問題ないのが通常です。しかし、使用するシーリング材の種類によっては痩せてきますので、上からの増し打ちが必要となります。
- 旧塗膜の割れ、浮き
元々の塗膜が割れてきた場合は赤信号のサインですのでこのような症状が出る前に塗替えるのが望ましい。
モルタル壁
網目状の金物(ラス)などの上から、モルタル(水・砂・セメントを混合したもの)を左官塗りし、その上から塗装して仕上げるケースが一般的です。サイディングが普及する前は、日本の木造住宅の大半はモルタル壁でしたが、ひび割れ対策の問題もあり、近年その割合は減少してきています。
塗替え目安のサイン
- 外壁を手でこすると白い粉が付く
この現象は、塗膜の経年劣化の一つでチョーキングといわれます。塗料の樹脂が劣化し、顔料分が表面に残ったものです。 - 外壁がひび割れている
ひび割れの大きさや多さで塗替えの検討が必要です。
- 壁に構造クラックが多い場合、大きなヒビ割れで雨漏りしやすい
- 軒天や破風をモルタルで仕上げた場合、直接の降雨、雨水が伝わりやすい所なので雨漏りの危険性が高い。また長期間放置すると、雨水の浸入によりラスが腐食しモルタルが剥れ落ちる場合があります。
- 壁に構造クラックが多い場合、大きなヒビ割れで雨漏りしやすい
- 細かなヒビ割れ(ヘアークラック)
外壁の塗膜に出来るヒビ割れで、早めの塗替えが必要です。 - 旧塗膜の割れ、浮き
元々の塗膜が割れてきた場合は赤信号のサインですのでこのような症状が出る前に塗替えるのが望ましい。
金属系サイディング
表面にスチールやアルミ材を使用し芯材には断熱材、裏面にはアルミ加工紙が主に使用されています。軽量で防火性もあり工期の短縮にも役立ち利点を生かした既存壁の上や足場の組みにくい箇所に施工されることの多い材料です。
塗替え目安のサイン
- 外壁を手でこすると白い粉が付く
この現象は、塗膜の経年劣化の一つでチョーキングといわれます。塗料の樹脂が劣化し、顔料分か表面に残ったものです。 - 錆の発生
金属ですので赤錆や白錆の発生が見られたら、早目の処理が必要です。
- 旧塗膜の割れ、浮き
元々の塗膜が割れてきた場合は赤信号のサインですのでこのような症状が出る前に塗替えるのが望ましい。
コンクリート壁
代表的な鉄筋コンクリート造は戸建て住宅より集合住宅に多く見られ、耐久性・遮音性の高さはありますが、水や汚れの浸入による鉄筋の腐食、コンクリート自体の劣化などの問題点も多く指摘されています。
メンテナンスの必要性
- ひび割れ
ひび割れが発生した場合、水の浸入により鉄筋の腐食や強度低下をもたらします。鉄筋が腐食すると錆や膨張がコンクリートの割れや剥れを発し、末期には爆裂します。腐食がひどくなり鉄筋が露出すると防食は難しくなるので早めの対応が必要となります。 - 風化・劣化
紫外線や雨水などでコンクリートの劣化を増進させます。
タイル壁
高耐候性の外壁材で基本的には塗装をしないケースが多くみられました。しかし、近年、酸性雨や公害型汚染などの影響で、目地材の劣化やタイル面の汚れが進んでいます。
対応
タイルの洗浄後、主に色をつけるより、クリヤー塗装で塗膜形成するタイプか浸透性の吸水防止材(目地の保護目的を含む)を塗布する方法があります。表面的なもので光触媒型コーティングがあげられます。